石垣島〜沖縄の旅 – ホタルツアー

石垣島に着いてから2日目の夜、友人が行っているホタルツアーに参加した。
その日の参加者は全部で4人。
夕暮れ時の時間に山の麓へと案内された私たちは、ホタルを見るときの
注意事項など説明を聞いてから、森の中でホタル達を静かにまった。
本州とは大分違う、太い声のセミ達の声がやんで少しすると、小さな光が
チカチカと光り始めた・・・。

石垣島の空気はとても「濃い」気がする。
島について、最初の夜は部屋の中にいても何か得体のしれないものがそこらへんに
いるような気がしてなかなか寝つけなかった。
ホタルツアーで案内された場所は、周りにうっそうと気が生い茂っている、
夜だと少し不気味な所で、だけど沢山の生き物達の気配が感じられる場所だった。

最初はかすかに光っているのが見えるだけだったホタルの光が、どんどん増えていく。
光っているのは、主にオスでメスにアピールするためとコミュにケーションをとるため
なんだそう。
地面を這う幼虫も光るが、この場合は外敵から身を守るため。
オスのホタル達がこの時ばかりと、メスを求めて懸命に光る。
ガイドである友人は、「ホタルの合コン」と例え話をしていたが、
まさしくそうだなと思った。

夫が、飛び方の違うホタルがいることに気付く。
よく見ると、光の色も微妙に違うらしい。
この日、私たちが見たホタルは3種類(だったと思う・・・。)
ヤエヤマヒメホタルとキイロスジボタル、もう一つは、、すみません、
名前を忘れてしまいました(^^;)
いずれもオスのホタルで、メスのホタルはやはり光るらしいのだけど
葉っぱの陰に隠れていて見つけるのはとても難しいのだそう。

圧倒的多数のヤエヤマヒメホタルはチカチカと光るけど、
キイロスジボタルは、はかなげながら点滅せずに光ります。
一言に「ホタル」といってもいろんな種類がいるし、
光り方も違うんですね。

ガイドの友人は、ホタルの保護にも力を入れていて、ホタルを守るために
人工の強い光(懐中でんとうや、ヘッドライト、そして車のライトも)
は持ち込まないようにということを、再三言っていた。
ホタルの鑑賞中もライトをつけた車が、何度か道を通り過ぎていったが
車のライトもやはり強い光であるため、ホタル達を刺激してしまうらしい。
強い光で刺激されると、ホタル自身が反射的に光ってしまい、エネルギーを
消耗してしまうのだそうだ。
夜中に車で移動する際、何も知らなければ、ホタル達が住んでいるその道を
通るだけで、自分自身が簡単にそういった無神経な車の仲間入りになってしまう。
生き物(特に生息の限られているもの達)に接するときは、その生き物について
知ることが大切だ。

ツアーの最後に、みんなで目をつぶってその場で耳を澄ます。
カエルにコウモリ、コノハズク・・・そして虫達。
静かにしていると、本当に沢山の生き物達の声が聴こえてくる。
私という存在も、そんな生き物達や、大きな自然の中に生きているのだ
ということを観じることができた夜だった。

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