久々に2000m以上の登山に行ってきた。
今回は夫と二人、長野県にある八ヶ岳の一つ天狗岳を目指しました。
2,000m以上の山は2014年の甲武信岳以来、3年ぶりのこと。
八ヶ岳は一つの山を指すのではなく、長野県と山梨県に連なる山々の総称。
有名な蓼科山や、赤岳、私たちが登った天狗岳を含む複数の山を含めた名称だ。
7月12日、午前11時20分。天狗岳の登山口の一つ、渋の湯の登山口へと到着。
ここから、黒百合平の黒百合ヒュッテを目指し、2日目に黒百合ヒュッテから
西天狗、東天狗に登頂後、道を引き返して渋の湯に下山するコースを予定していた。
梅雨のシーズンだったこともあり、天気がかなり気になっていたが、幸い
出発時には空はまだ晴れていた。
硫黄の匂いが漂う中、渋の湯を出発し登り始める。
途中から急に霧に囲まれ、空が暗くなったかと思うと雨が降り始めた。
時間には大分余裕があったため、雨が降り始めてからは、急ピッチだった
足を緩めてゆっくりと黒百合平を目指す。
雨で森が濡れると、雑誌で読んだ、苔むす森が現れた。
しかし、登山道はかなりの岩場で、ゴロゴロした石と、雨により足下もおぼつかなく
初心者にはかなり険しい道のりだった。
重いリュックが肩に食い込む中、登り始めてから2時間45分ほどで
ようやく黒百合平に到着。
登山道がきつかったこともあり、二人で到着を喜ぶ。
この日泊まった黒百合ヒュッテは、1956年の営業開始から60年という歴史ある
山小屋だ。
電気は全て、太陽光と風力発電でまかなっているため、小屋の中は薄暗いが、
カレーにラーメン、うどんにビーフシチューなど豊富なメニューが揃っている。
私と夫は山菜うどんときのこ汁をそれぞれ頼んだが、どちらもとても美味しかった。
また、山の分岐点にあるためか、おそらく初心者から上級者までいろいろな登山客が
訪れる宿なのだろう、本や雑誌も豊富で山に関するいろいろな情報に触れることがで
きるのもこの宿の魅力だろう。
個人的には、布団が湿っていることが気になった(山の上では布団を干せるような
晴れの日が少ないのとそもそも布団を干さない小屋もあるらしいので仕方がない・・・。)
のと、お風呂がないため、登山後の汗を拭いたい人には少し不便に感じるかもしれない。
夜には、置いてあった将棋を二人で指す。
将棋に夢中になってしまい、8時半に電気を全て消されてしまった時、寝る準備や明日の準備をしていなかったのでかなり慌てた。山小屋では消灯が早く、早寝・早起きは鉄則である。
今後の登山の教訓にしたい。
2日目は黒百合ヒュッテから天狗岳の山頂、東天狗と西天狗を目指す予定だったが、
朝起きると、小屋は濃い霧に包まれていて山頂からの展望は望めそうにない天気。
相方の体力も限界にきていたのと、私も熟睡できず寝不足気味だったので、
そのまま下山して渋の湯に戻ることにした。
登るのに相当苦労したゴツゴツと山道も、不思議と行きよりは帰りの方が楽に感じられた。
途中途中で足をとめ、水のしたたる深い森の空気を惜しみながら、渋の湯の登山口までひたすら歩いた。
朝、7時20分に黒百合ヒュッテを出発し、渋の湯の登山口に到着したのは午前10時10分。
途中途中でかなり休憩もとっていたが、ほとんどコースタイムと同じ早いペースで降りてきた模様。
だけど足はガタが来ていたし、二人とももうくたくただった。
渋の湯で、その名の通り温泉に入る。
100%源泉の温泉ではなかったものの、昔ながらのお風呂の趣が残るとてもいいお湯だった。
今回の渋の湯〜黒百合平までの天狗岳の登山の感想だが、雑誌や本などでは
初心者向きのルート、山として紹介されているものの、実際にはゴロゴロした岩場が
多く、普段から山に登り慣れている人でないと、結構ハードなコースという印象。
山に登るのが久々だった私たちにとっては、森の美しさよりも道の険しさの方が
勝ってしまった気がする。
ただ、道の険しさや自然の厳しさを含めてが山登りの魅力でもある。
奥深い山の中、険しい山道を二本の足で、一歩ずつ登り、降りてくる間、
便利な都会の生活に慣れきってしまった、普段の生活を見つめ直す時間を持つことができたと思う。
次はどの山に登ろうか。
今回の経験を踏まえて、また計画を考えよう。
<今回の登山ルート>
渋の湯〜黒百合平 行き帰りの往復
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< 天狗岳 渋の湯へのアクセス >
☆ 新宿 ⇒ 渋の湯
8:00 新宿 発 ⇒ 特急あずさ号 ⇒ 10:06 茅野駅 着
10:25 茅野駅 発 ⇒ アルピコ交通バス 「渋の湯」行き ⇒ 11:16渋の湯 着
※バスは、シーズンの7月から10月までは毎日運行しているが、
バスの本数が少ないのと、季節によりダイヤが変わるため出発前に
時刻表は必ずチェックが必要。
☆渋の湯 ⇒ 新宿
15:00 渋の湯 発 ⇒ 15:51 茅野駅 着
16:20 茅野駅 発 ⇒ 18:36 新宿着
※帰りのバスも渋の湯発は15時が最終になるため、
下山のスケジュールには気をつけたい。
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